2015年1月13日

スノーウィーAI改善 UTGからショートスタックがオールイン。さぁどうする?

ポーカースノーウィーがコールをするか、フォールドするかどのように意思決定しているか、ポットオッズとレンジの基本的な考え方、そして取られるレーキまでを考えて、分析しています。

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UTGからショートスタックがオールイン。さぁどうする?


状況:ショートスタック(32.5BB)のUTGがレイズオールイン。自分はコールしてAKoでコールして、相手はAKs。
ボードは8Q53Qで結局チョップ(引き分け)となりました。


このシチュエーションにおいて、 以前のポーカースノーウィーでは、フォールドとアドバイスし、新しいAIではコールと判断しています。今回はこの理由を分析していきましょう。



こういった状況はどのように分析すれば、適切な意思決定ができるのでしょうか。

最初のステップとして、ポットオッズの計算を行ないます。


今回はポットに0.68ドル入っていて、コールするためには0.64ドル必要です。
つまり、コールをするための必要な勝率は、 0.64/(0.64+0.68)= 48.5% 以上あれば良いことになります。

2番目のステップは、エクイティを判断することです。

UTGの相手がどんなハンドかはわかりませんが、ハンドレンジを想定することはできます。
ですので、彼のレンジを想定しつつ、自分のハンドのエクイティを計算します。

エクイティ計算に影響を与える、BBというもうひとりのプレイヤーも考慮に入れる必要がありますが、
BBがさらにいいハンドを持っている可能性は小さいでしょう。
なぜなら、すでに自分はAとKを1枚ずつ持っているわけですから、
BBが、AAまたはKKを持っている確率はわずか0.5%になります。

簡単な算数で、私たちは、そのリスクを無視するか、彼がフォールドするものだろうと予想できます。

最後のステップは、複数の選択肢を比較して、意思決定することです。


たとえば、UTGからのレイズオールインをするレンジを、AK、JJ+と考えると、
そのタイトなレンジ(全体のわずか3%)に対しても、AKoは39.8%の勝率があります。
言い換えると、ステップ1で計算したコールに必要な勝率「48.5%」より下回っているので、フォールドすべき、という評価になります。

もし相手がAQ+、99+ (上位5.1%)でプッシュしてくるとすると、
AKoの勝率は48,7%にまで上昇します。必要なポットオッズよりわずかに上回りました。
もし相手がさらに広いレンジでプッシュしてくるとしたら、勝率はさらに上がり、コールも容易になります。

逆に相手がAQ+、99+よりもプッシュしてくるレンジがタイトであれば、
AKoでコールするのは十分な勝率がなく、難しいということになります。


相手の情報が何もない場合、私たちは相手のレンジが想定できません。
想定よりタイトでチップを失うこともあれば、ルーズで大きく勝てる場合もあります。

私の想像では、一般的に、32BB持ちのUTGからプッシュしてくるプレイヤーは、
5.1%よりも広いレンジを持っているでしょう。
ですから、私はこの点についてもポーカースノーウィーの新しいAIと同じ考えです。

ただスノーウィの計算によれば、コールをするための32BBをリスクに晒しても、
得られるエクイティはわずか2.62BB。見方を変えると、フォールドしても、
2.62BBの損しかしない、と言い換えることもできます。つまり、かなり瀬戸際の決断というわけです。

コールという決断に至ったもうひとつの理由は、「レーキ」です。

レーキが5セント(0.05ドル)と仮定すれば、コールに必要な勝率は、50.39%です。<0.64/(0.64+0.68-0.05)>

そして相手が、6%(88+,AJs+,KQs,AQo+)より広いレンジでプッシュするとすれば、コールすることは正当化されます。
私の考えでは、ほとんどのプレイヤーは、ATsやKQoもプッシュレンジに入っていると思いますが、やはり先ほども書いた通り、ぎりぎりの決断になるでしょう。

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原文(英語):http://www.pokersnowie.com/blog/2014/11/26/old-vs-new-ai-facing-all-utg


AIといっても、決して複雑怪奇な計算をしているわけではなく、
中級以上のプレイヤーなら知っていて当然のポットオッズの計算とレンジ分析に基いて意思決定をしています。地に足がついた思考とも言えますね。


あなたのレンジ予想と、スノーウィの予想、比べてみませんか?

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2015年1月10日

スノーウィーAI改善 キャッシュゲームのブラインドバトル

SB(スモールブラインド)にいる際の、ブラインドバトルが苦手、
という方はこちらの記事がおすすめです。
特にプリフロップでどのようにオープンするかのAI改善が書かれています。

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キャッシュゲームのブラインドバトル


以前のポーカースノーウィーでは、ブラインドバトルにおいてリンプする、という選択肢は全く持っていませんでした。自分がSBにいて、前のプレイヤーが全員フォールドした際は、レイズをするか、フォールドをするか、その二者択一だったのです。

多くのオンラインプレイヤーも、ブラインドバトルではこの戦略に従っていますが、
このプレイは実際のところ、最適なプレイとはいえません。その理由は、どうしてもタイトになりすぎて大部分をフォールドしてしまうか、ルースになりすぎて、BBから頻繁に3betをされることで、付け込まれてしまうためです。

このブラインドバトルというシチュエーションでは、アップデートされたポーカースノーウィーは大きく改善されました。

左:アップデート前  右:アップデート後のレンジアドバイス

53.89%というレイズレンジの代わりに、
29.42%のレイズレンジと、30.47%のリンプレンジを持っています。

同時に、リンプする時のバランスをとるために、QQ+,AKといったプレミアムハンドをリンプ側に入れています。この改善によって、より安定し、付け込まれにくいものとなりました。

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原文(英語):http://www.pokersnowie.com/blog/2014/11/05/pokersnowie-ai-brain-update-part-ii


リンプは初心者プレイ、そう思っていた時期があったよ。
そう、ポーカースノーウィーを使うまではね。(AppleのCM風)


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ポーカースノーウィーのAI改善 マルチウェイにおけるローボード

先日からお伝えしているポーカースノーウィーのAI改善について、
具体的なシチュエーションを引き続きご紹介します。

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マルチウェイにおけるローボード


マルチウェイ(3人以上がフロップ以降もプレイしている状態)では、
ポーカースノーウィにとって、適切なアドバイスをするのが難しいものでした。

マルチウェイはヘッズアップと比較して、より複雑で、しかしながら
相手から強く抵抗されるということは、それほど多くは起こらないものだからです。

ポーカースノーウィーは、現在こういったケースに対して
大きく進化しました。一つの例を紹介します。



上記の例は、自分はSBでQ8o、フロップは272と
一見だれにもヒットしていないようなボードです。

こういったとき、ポーカースノーウィーは、3人の相手に対して、
ブラフでベッティングリードを取るということは、−EVであることを学びました。

左:以前のAI  右:改善された新AI


たしかに対戦相手のハンドとボードは絡んではいないでしょうが、
ブラフをするにしても、もっといいハンドがあると判断しています。

たとえば主張できるハンドとしては、フラッシュドローといったハンドがありますが、
実際のハンドはただのバックドアフラッシュドローで、今回はブラフをすべきでないとアドバイスしています。
誰かにコールされた場合、Q8oは、非常に弱く、勝てるハンドに発展する可能性も小さいでしょう。

AI改善後のポーカースノーウィーでは、こういったケースで「チェック」とアドバイスをします。一般的に考えて最適なアクションではないでしょうか。

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原文(英語):http://www.pokersnowie.com/blog/2014/11/05/pokersnowie-ai-brain-update-part-ii

逆にポーカースノーウィーがこう言っているから、
裏を書いてベットをすれば、みんな降ろせるかも…なんて思ってしまいますが、
それでも相手に何かが入っていたら、大きな被害を受けてしまいます。
大事なチップはいいハンドのときに取っておくためにも、チェックがいいですね。


うわっ…私、ブラフしすぎ…? 気になった方は1ヶ月無料のポーカースノーウィーへ。
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2015年1月9日

モノトーンボードでの致命的エラーの改善

今回は公式ブログを翻訳をして、AIの改善を見ていきます。
もしかすると以前までのポーカースノーウィーを使っていた方にとっては、
やっと改善されたか、という点かもしれません。

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モノトーンボードでの致命的エラーの改善

モノトーンボード(ひとつのスートのみで構成されたボード)では、
以前のポーカースノーウィーでは時々、
あり得ないほどのタイトなフォールドをしてしまうことがありました。
Screenshot03
このケースが正にそうで、Tハイフラッシュ(K,Jがボードにあるのでサードナッツフラッシュ)でさえ、
相手のベットにフォールドするようにアドバイスしていたのです。
この奇妙なアドバイスは、妥当とは言えません。

私たち開発サイドはスノーウィに対し、モノトーンボードでのトレーニングを行ない、
大抵のアドバイスはかなり改善させることができました。
現在では、Tハイフラッシュでは100%コールし、そのEVは10.59と判断しています。
言い換えると、このようなハンドでフォールドしてしまうのは、極めて大きなエラーでした!
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原文(英語):http://www.pokersnowie.com/blog/2014/10/28/pokersnowie-ai-brain-update-part-i

開発者自ら、これは大きなエラーだったという点が改善されたようです。
当然ながらポーカースノーウィーだけを完全に信用するのではなく、
二人三脚で、プレイを研究していくのが重要ですね!


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マルチウェイでのドンクベットに関するAI改善

ポーカースノーウィーは2014年10月にそのAI(アルゴリズム)がアップデートされました。 
今回は公式ブログを翻訳して、具体的にどのようにAIが改善されたかご紹介したいと思います。

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1) マルチウェイでのドンクベット

Screenshot01 
誰もレイズをしなかったマルチウェイで、SBのプレイヤーがフロップでポットサイズのベットをしてきました。
以前のポーカースノーウィーのAIでは、フォールドとアドバイスをしてきました。
それがたとえ、あなたがセカンドナッツを持っていたとしてもです! Screenshot02 
左:新AIのアドバイス  右:旧AIのアドバイス

これは明らかにいいアドバイスとは言えません。
付け込まれにくいとは言っても、明確な弱点です。

ポジションのないSBからは、何もヒットしていないハンドではベットはできないでしょうが、 ポーカースノーウィーは、タイトであることに偏りすぎていました。
しかしながら、このフォールドは極めて-EVです。 

新しいAIでは、このようなシチュエーションで、全く異なるアドバイスをしていて、
フォールドの代わりに、コールが76%、レイズが24%という割合です。 

コール、またはレイズしたときのEVは3.99BB。以前が−0.03BBでしたので、
4BB以上の差があります。 フロップの段階ではポットはまだ小さいため、4BBは非常に大きな違いと言えます。
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原文(英語):http://www.pokersnowie.com/blog/2014/10/28/pokersnowie-ai-brain-update-part-i

マルチウェイは人間でも判断が難しく、AIのアルゴリズムであればなおさらでしょう。
今回その点が大きく改善されたというで、また一歩進化したソフトになりました。


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